USB4以降の話。USB 3.2とUSB4 Version 1.0、USB4 Version 2.0の違い
ここではUSB4以降のUSB規格の名称について手短に説明します。
重要ポイント
- 2022年9月、USB-IFは消費者向けのUSBに関する名称変更を発表した。
- この変更は過去の仕様についても及ぶ。
- 名称は「USB 40Gbps」など通信速度での表記に統一される。
- 「末尾のGbps要らなくない?」と思う人もいるかもしれないけど、別に存在する充電に関する仕様では「USB 240W」などを使うため、単位があるほうが分かりやすい。
- USB-IFは消費者向けの製品名、パッケージ、コンテンツ等では使わないようメーカー各社に求めている。(USB4 Version 1.0、USB4 Version 2.0などの名称は今でも技術仕様として存在はするが、消費者に対しては使われない。)
- USB-IF
USB Implementers Forumの略称。
USBの規格について仕様策定する非営利団体。加入企業はHP、NEC、Microsoft、Apple、Intelなど。
一覧表
モード | 新名称 | 転送速度 bps | 転送速度 MB/s (Dual) |
映像出力 | 電力供給 | インターフェイス |
---|---|---|---|---|---|---|
USB 3.0 | USB 5Gbps | 5 Gbps | 0.5 GB/s | 非対応 | 4.5 W (5 V 900 mA) | Type A, Type B, Mini A, Mini B, Micro A, Micro B |
USB 3.1 | USB 10Gbps | 10 Gbps | 1.25 GB/s | 非対応 | 4.5 W (5 V 900 mA) | Type A, Type B, Micro B, Type C |
USB 3.2 | USB 20Gbps | 20 Gbps | 2.4 GB/s | 非対応 | 15 W (5 V 3 A) | Type C |
USB4 Version 1.0 | USB 40Gbps | 40 Gbps | 4.8 GB/s | 対応 | 240 W (48 V 5 A) | Type C |
USB4 Version 2.0 | USB 80Gbps | 80 Gbps | 9.6 GB/s | 対応 | 240 W (48 V 5 A) | Type C |
USB4以降での押さえたいポイント
- ベースはThunderbolt3なので、映像出力も可能。
- 通信にはシングルレーンとダブルレーン(USB 3.2 Gen1×2とかの最後のx2がそれに当たる)の2種類がある。(トリプルもあるけどここでは省略)
- USB 40Gbpsでもシングルレーンの場合は最大20 Gbpsでしか通信できない。ケーブルや接続機器によるので購入時には注意が必要。
- USB4では半角スペースがなくなり、USB 4ではなくUSB4と表記される。(どうでもいいか)
名称変更の経緯
- USB 3.0が出る。
- USB 3.1が出て、3.0→3.1 Gen1, 3.1→3.1 Gen2とかいう謎表記で話がややこしくなる。
- USB 3.2が出て、更に話がややこしくなる。(皆ここで苦しんでた)
- USB4が出て、これからはUSB4, USB5で行きそうな雰囲気が出てホッとする。
- 2022年9月1日、USB4 Version 2.0が出て「またか・・・」となる。
- 2022年9月30日、USB 40とかで行くことになってホッとする。←今ココ
USB 3.2であんなに混迷を極めたんだから流石にUSB4以降ではややこしい世代表記はなくなるだろう、っていうかなくなって欲しいよねと思っていたのにUSB4 Version 2.0でズコーーーーってなってた人は多いはず。
これからはちょっとラクになりそうです。
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