Davinci Resolveに最適なグラボはどれ!?(For コスパ重視のYoutuber)

2019年12月16日

高性能動画編集ソフト、Davinci Resolve(2020年上期時点ではDavinci Resolve 16)に最適なグラフィックボードは何か。2019年~2020年前半の民生用(一般ユーザー)の立ち位置で記述します。

主に、動画を撮影してDavinci Resolveで編集してYoutubeにVlogをアップしたい!とか。そういう人向けにコスパ重視で書いてます。コスパを考慮しないと「1番高いやつ買っとけ」って話になっちゃうので。

あと、Davinci Resolve上での私の環境設定については下記リンクで紹介してます。

まずDavinci Resolveってなんや?

Davinci Resolveは、高性能な動画編集ソフト。買い切り式でライセンス取得が可能なので、AdobeのSC(Creative Suite)のような月額・年額のコストが掛からない。しかも無償版でも全然不自由しない機能で商用利用もできる。

なので私も、2019年末になってインストール&勉強し始めたところ。Youtubeに魚釣りの動画上げたいな~とか思ってるんです。(2020年に有償版を購入しました)

このページでは、以下の3つの記事を参考にしつつ関連情報を要約しています。

Davinci Resolveにおけるグラフィックボードの役割

Davinci Resolveでのパーツごとの役割
PCのパーツ Davinci Resolveでの役割
CPU デコード、エンコード(レンダリング、最初のメディアの読み込み&最後の書き出し)
グラフィックボード 作業時のエフェクト処理など、作業時の処理全般
メモリ(RAM VRAMとの橋渡し(極論を言うと、沢山積んでも無意味)

表では簡潔にまとめましたが、レンダリング時にグラフィックボードが一切仕事をしないわけではないし、高性能なグラフィックボードを積んでいればレンダリング処理は速くなります。CPUと、特にグラフィックボード性能に大きく依存していると考えられます。(どのパーツに大きく依存するかは使用する編集ソフトによって違う)

6GBと8GB、どっちがいいのか

Davinci Resolve上でのグラフィックボードの優劣は、Flopsの数値、またはベンチマークスコアと直結すると言われています。同じクラスの製品を比較した場合、メモリの容量やFlopsの数値が大きい方がDavinci Resolveには適していると言えます。

しかし同価格帯の場合、ベンチマークスコアで見ればGeForceのほうが優勢の場合が多いですが、一方でAMD製のほうがVRAM容量が大きいことが多いので、この数値を見てどっちにしようか悩んでいる人もいると思います。私がそうでした。でもその悩みを払拭してくれる1つが下の動画。
この動画で検証しているのは次の3つですが、とても興味深い結果です。

  • GTX 1060
  • RX480
  • GTX 980

動画を見ると、ベンチマークスコアではグラボごとの特色が見えてくるものの、やはりレンダリングではそこまで大差が無いように見えます。(1分53秒から)

レンダリングでも一応グラフィックボードは活躍していてその処理時間に影響を与えるはずですが、レンダリングでここまで差が無いとなると、編集作業中のエフェクト処理でも同様の結果になるのではないかと考えます。

一方で、グラフィックボードの種類によってはCPUGPUの受け持つ負担率が違うという話もあるようです。Luts処理で1080TiやRX580は80%使用すると言っています。

でもだからといって、「じゃあ本体価格が安いAMD製でいいやん!」とはならない。

  • まず、どんぐりの背比べだから。フルHD(1920*1080)程度であれば結局どれも体感差はそこまで無いと思う。もし4K画質を視野にしているなら最上位のグラボを買うべき。

  • もう1つの理由は電気代。同世代・同価格帯でFLOPSが高いのはオーバークロックに頼っていることが多く、電気代までトータルで考えると割高になる。しかも熱もファンの騒音も大きい。

  • あとはDavinci Resolve以外のソフト(例えばネットゲーム)などをしているなら、ゲームではGeforceのほうが優勢なことが多い。

上記の理由で、NVidia製の方がトータルでは有利になることが多いと思います。

  • 4K60fpsなら最低でもグラボメモリ8GB必要
  • 8K60fpsなら最低でもグラボメモリ16GB必要
  • じゃないとMemory Fullのエラーの要因になる

でもこれって曲解かもしれませんが、逆に言えばフルHD(1920*1080)程度なら8GBも要らないとも言えるんですよね。いや、そりゃ多いほうが処理もスムーズだしレンダリングも速いのでいいことづくめなんだけども、現状のグラフィックボードの市場価格を見るに、2倍ものお金を費やしてまで4K用スペックを買う意味があるのか?というところなんですよね。

RX580、GTX1660Ti、RTX2060らへんの比較については下記動画が参考になります。

RX590は燃費が悪いので、どちらかと言えばRX580を推奨します。

メインメモリはそんなに要らない

こんな具合。

  • メインメモリ(RAM)は8GBあれば一応動く
  • 出来れば16GB以上が推奨(Davinci Resolve 14までは12GBまでしか使わない仕様だった)
  • 現状だと、22GB+αあれば十分
  • 32GB以上あったらめっちゃ恩恵があるかというと、そうでもない

2020年前後だと、10万円を超えるようなグラボでもメモリ(VRAM)は11GB(GeForce 2080 Ti等)程度。2枚刺しでも22GB。なのでシステム側のメインメモリはこれ以上あれば十分です。あとは他のソフトを沢山常駐させる分だけ予備があればいいので、通常の使い方なら32GBでも足りるはず。

もちろん、PhotoshopだのメーラーだのGoogle Chromeなど、他のソフトも同時に立ち上げるのであればやっぱり多い方が良いんですけどね。特にGoogle Chromeはメモリを大量に使いますから。(複数のページを常駐で開いてると、それだけで10GB近く専有することもある)

グラボは2枚より高性能1枚刺しがオススメ

  • 格安2枚刺しより高性能1枚のほうがいい。(OSはメモリが2倍とは認識しない、実質効果は1.3~1.5倍ほど)
  • なぜなら、無償版はグラフィックボードを1枚しか認識しないから。
  • 更に、有償版でもマルチGPUに対応していないエフェクトがあるから。(「時間的ノイズリダクション」と「オプティカルフロー」という一部のエフェクト、外部のオープンFXなど)
  • ただしRTX20シリーズ(RTX2080 Tiとか)やQuadroでNVLinkのSLIやCrossfireXなら2枚刺しで2倍の認識になる(と言われている)

RTXシリーズやQuadroなら2枚刺しでも効果が高いか

GeForceのRTX 20シリーズ(NVLink対応)やQuadroなら、2枚刺しでメモリをちゃんと2倍認識してくれるという話もあります。「未検証なのでもしかしたらQuadroだけかもしれない」というちょっと不確かな情報。

NVLink対応じゃないとマルチGPUは無意味

Davinci Resolveで2枚刺しが有効になるのはNVLink対応で専用のブリッジ端子を持つモデルのみです。ここ注意。

Davinci Resolveでのグラボ2枚刺しの詳細は以下の動画を見てね。

GPUメモリ2 GBでもDavinci Resolveは動くのか

私のPCで検証してみました。仕様は以下の通り。

  • CPU: Core i7 3820
  • MB: X79
  • RAM: 24 GB PC3-15000 (DDR3-1866) 8 GB*3枚
  • GPU: NVidia GeForce GTX 660 Ti

かなり年季が入ってる。結論から言うと、動くっちゃ動くけど重いし固まりやすいです。

まずタスクマネージャーを見てみると、Davinci Resolveを開いただけで専有GPUメモリ使用量が 1.7 GB/2.0 GB になっています。(メモリが13.6/23.9GBとかになってますけど、10 GBくらいはChromeに使われています。Chromeを閉じても専有GPUメモリ使用量は 1.3 GB/2.0 GB

Davinci Resolveを起動した状態のPCのパフォーマンス

例えば、動画をメディアプールに取り込み、最適化メディアを生成して、切り貼りして、BGM、字幕、効果音を付けるだけなら一応問題なく編集作業はできます。ちょっとカクつくこともありますけど、そこまで支障はありません。

ところが、Fusionページ等でノードを1つ追加してあれこれするとあっという間にフリーズ、落ちる。酷い時はPCごとリセットを迫られます。

特に、4K動画は静止画ですらFusionページでエフェクトを掛けると一気に重くなりますね。↓↓↓

Davinci ResolveのFusionページで動画編集中にクラッシュした瞬間

上の画像見たらわかると思うんですけど、負荷をかけた瞬間、専有GPUメモリ使用量がちょっと増加して、天井に当たるかと思ったらクラッシュして落ち込んでいるんです。CPUGPUが頑張る以前の話。

CPUとかGPUが頑張っていないときでもGPUメモリだけがあっぷあっぷ状態で、CPU等の性能以前にビデオメモリの不足が作業時の重さの要因だと考えられます。

  • マスター設定で最適化メディアの解像度を落とす。
  • マスター設定でビデオモニタリングの画質を落とす。

こういう設定変更で緩和はできてる気がしますけど、ほぼ焼け石に水ですね。この状態で1つだけパーツを買い換えるなら間違いなくグラフィックボードです。

Youtuberでも4K画質派はまだ少ない

「高性能な4K対応カメラを使うから高性能グラボがどうしても要るんや!」っていうのであればそれまでなんですけど、多くの人はスマホかiPadみたいなモニタで見ているので、そもそも4Kの需要が少ない。例えばヒカキンさんとか人気YoutuberでもフルHDまでが多い印象。

ドリキンさんとかは4Kで上げまくってますけどね。

将来に向けて今から4Kに対応させるのは悪いことではないですけど、それは今じゃない気がする。

そもそも、全天球カメラが4Kに対応していない

これも現状では高価格帯のグラフィックボードに手が出せない理由の1つ。

例えばGoPro MAXとかInsta360 One Xみたいな全天球カメラを使う場合だと、撮影時は5.7Kとかあっても実際に使う画角をスマホやiPadで抜き取る時にはフルHDになっちゃうんですよ。つまり、いざDavinci Resolveで編集する段階では4Kではない。

ちなみに私なら、GoPro MAXかInsta360 One Xかなら、Insta360 One X推しですね。それについては下記動画で詳しく解説されています。

他のパーツがボトルネックになるうる

現状の他のパーツが古いと、グラフィックボードだけ高性能なものにしても十分に効果が発揮できません。だったら「メモリもCPUもマザーボードも全部買い換えるべき」てなっちゃう。

いや、もちろん全部買い換えも1つの手ではあるんです。最近だとAMDのCPUコスパが非常に優秀ですからね。

これらを総合的に鑑みると、極端に高性能なグラフィックボードを買うよりも、値下がりし始めた中堅クラスを買うのが1番利口ではないかと考えます。

オススメ3選

以上を踏まえた上でオススメしたいのが、次の2つ~3つ。

  • Radeon RX 580(1920*1080での作業を重視)
  • Geforce GTX 1660 SUPER(1920*1080での作業を重視)
  • Geforce RTX 2080 Ti(4K 30fps以上が視野)
Flopsとベンチマークスコア
機種名 GPUメモリ( VRAM Flops(fp32) ベンチマークスコア参考値 メモリスピード(メモリクロック) メモリタイプ(DDR)
Radeon RX 590 8 GB 7.119 TFLOPS 9477 8 GHz GDDR5
Radeon RX 580 8 GB 6.175 TFLOPS 8564 8 GHz GDDR5
GeForce RTX 2080 Ti 11 GB 13.45 TFLOPS 16694 14 GHz GDDR6
GeForce RTX 2060 6 GB 6.451 TFLOPS 12843 14 GHz GDDR6
GeForce GTX 1660 SUPER 6 GB 5.027 TFLOPS 11372 14 GHz GDDR6
GeForce GTX 1660 6 GB 5.027 TFLOPS 10816 8 GHz GDDR5

GDDR5やGDDR6がありますが、仮にマザーボードがDDR2やDDR3対応の機種でも、グラフィックボードのGDDR6は問題なく稼働します。(「CPUやマザーボードに関連するDDR」と「グラフィックボードのGDDR」は別物で、独立してるから相性とかない)

一方、ベンチマークスコアを基準にすればGeforce GTX 1660の方が優勢。両者はかなり接戦と言えます。でも私はRX 580をオススメしません。

Radeon RX 580(フルHDで本体価格を押さえたい!)

メリット

  • 本体価格がとにかく安い。
  • RX 590よりもRX 590よりも安いし、コストパフォマンスが良い。
  • メモリ容量が8 GBもある安心感。

デメリット

  • 発熱が多く、ファン騒音がうるさくなりがち。
  • 電気代が高いので、長期で見るとランニングコストが高い。

スペック自体は劣っているとは言いませんが、ランニングコストが大きく足を引っ張っているので、そのお金でもうちょっと良いのを買ったほうがいいんじゃないかなぁと思ってしまうのが正直なところ。

Geforce GTX 1660 SUPER(フルHDでトータルコスパ重視)

メリット

  • GDDR6仕様。(このクラスからギリギリ搭載してる)
  • メモリクロックが14 GHz(通常のGTX 1660は8 GHz
  • 本体価格とスペックと電気代をトータルで見た時のバランス、コスパが良い。

デメリット

  • ビデオメモリが6 GBなのでちょっと不安。(ただし、4K画質を編集しないならそこまで大きな不便はないと考えてる)

GTX 1660(無印)とGTX 1660 SUPERの違い

両者のFlopsは一緒。じゃあ一体何が違うのか、簡潔に箇条書きで説明します。

  • 1660(無印)はGDDR5だが、1660 SUPERはGDDR6に格上げされている。

  • 規格の格上げによって、1660(無印)のメモリクロックが8 GHzのところを1660 SUPERは14 GHzも出せる。75%もアップ!!

  • この格上げは、CPUやマザーボードを新しいものにした場合に、ボトルネックになることを回避しやすくしてくれる。

  • なので、今後CPUなどを買い換えてもグラボをそのまま転用するつもりなら1660 SUPERのほうが将来性がある。

  • しかもベンチマークによっては1660Tiに並ぶスコアを出すこともある。

  • あとは値段と相談。現状、無印とSUPERでは5000円くらいの価格差があるけどこれを許せるかどうかです。もし相場変動で3000円程度しか違いがないなら、将来性を見てもSUPERを買ったほうが断然お得だと思う。

特に今のオススメはこれ↓↓↓
玄人志向のGTX 1660Superのゲーミングモデルです。

実使用レビューはこちら↓↓↓

Geforce GTX 2080 Ti(4K画質 & 将来性重視)

メリット

  • グラボメモリが11GBもあり、現時点ではフラッグシップモデルでとにかく高性能。
  • 4K画質の動画編集でもさくさく動く。
  • NVLink対応機種なので、2枚刺しでもビデオメモリを2枚分認識してくれて拡張性が高い。(Davinci Resolveが有償版の場合のみ)

デメリット

  • 2枚刺しにする場合は電源が最低でも1000 W以上必要。(できれば1200 Wは欲しいところ)
  • 同レベル機種の中ではコスパが高いと言えるが、本体価格が高い。

もし2枚刺しまで見据えているなら、先行投資としてGeForceのRTX2080 Tiを買うのも1つの手です。(ちなみに、1660, 1660 Ti, 2070などはNVLink非対応。)

ただ私の経験上では、そうこうしている内にどんどん新しい高性能なグラフィックボードが出て「電気代とか電源容量を考えたら今さら旧来品の2枚刺しなんかやってられるか」って結局買い換えちゃうし、お金もかかるし、コスパの観点から言えばオススメはしません。買う時は色々空想を膨らませるんですけど、PCの電源も1200 W以上を用意しなければいけませんからね。

その時になってこのグラボが1万円とかで入手できるなら話は別なんですが、大抵そこまでは値下がりしませんからね。