Davinci Resolveユーザーと実際のPCスペック、構成まとめ
このページでは、Davinci Resolveを使いたいけど、実際どれくらいのPCスペックが必要なのか分からない人のために情報をまとめています。
例えばCPUとかグラボとかで80点の性能が欲しい時、ちょっと高かったけど90点だったのならまだ納得いくと思うんですけど、買い替えたのに70点しか満足できなかったら困るじゃないですか。かと言ってめっちゃ高いのを買うのもためらう。
その許容ラインを知るために、実際に使っている人のPCスペックをメモっています。
ドリキン
ドリキンさんは、VLOGとして4K動画をDavinci Resolveで編集してYoutubeに上げている方です。2017年時点ではAdobeのPremiereを使ってたようです。
- CPU: Intel Xeon E5-2696 v3 @ 2.30GHz 18コア36スレッド(2018年2月時点)
- メインメモリ: 64 GB(2666 MHz)
- GPU: NVidia GeForce GTX1080 (8 GB) → 2019年2月にRTX 2080Tiへ (11 GB)
- ストレージ: SSD(M.2)
アスキー
アスキーさんのYoutubeチャンネルにはDavinci Resolve講座の動画があり、その講座で使われていたPCのスペックです。
- CPU: Core i9 9900K 8コア16スレッド(2019年3月時点)
- メインメモリ: 16 GB
- GPU: NVidia GeForce RTX2060 (6 GB)
maa 麻
私の使用環境はこちら。
- CPU: Core i7 3820(←執筆時。後にXeon E5-2697 v2に換装)
- MB: X79
- RAM: 24 GB PC3-15000 (DDR3-1866) 8 GB*3枚
- GPU: NVidia GeForce GTX GTX1660 SUPER
- Storage: NVMe M.2 SSD 1 TBをPCIe3.0、OSはSSD 500 GBをSATA 3.0 (6 Gbps)で接続
他の方と比べると場違い感ハンパ無い(笑)
最初にこの記事を書いた時と比べてスペックが変わっています。↓
SATA
SSD → NVMe M.2 SSD
Core i7 3820 → Xeon E5-2697 v2
グラボGTX 1660 SUPERの所感
以前のグラボはGTX660Ti (VRAM 2 GB)でしたけど、全然話にならなかった。
Davinci Resolveでは立ち上げただけでVRAMを2 GB前後、使用時は平均で3~4 GB、多い時で5 GBは専有するので最低でもVRAM6 GBは必要。そう聞くと6 GBではギリギリで不安を覚えるかもしれませんけど、よっぽどの映像編集でもしない限り5 GBを超えることはほぼないので、6 GBでも大きな支障はありません。
性能重視なら8 GB以上のVRAMがあった方がいいですが、ライトユーザーのコスパを考えるとこの辺りのグラボが落とし所です。
グラボ換装のより詳しいレビューは下記リンクでまとめています。
CPUの所感
- 換装前:Core i7 3820(4コア8スレッド)
- 換装後:Xeon E5-2697 v2(12コア24スレッド, Ivy bridge EP)
両方の感想を述べておきます。
CPUは2019年末までCore i7 3820(4コア8スレッド)でしたが、2020年からはXeon E5-2697 v2(12コア24スレッド, Ivy bridge EP)に換装しました。コア数は3倍になり、性能的には約2.5倍ほど向上。
Core i7 3820でも一応切り貼り程度ならできますが、さすがに荷が重かった。
Core i7 3820(4コア8スレッド)
これはXeonに乗り換える前の話。
カット編集だけなら4K60pまでならギリギリ可能という印象。パーツの中ではCPUが1番足を引っ張ってると思います。それはエフェクトを掛けた時に感じますね。例えば4枚のフルHD画像がゆっくり動くようにダイナミックズームさせたりするだけで、キャッシュが作成されて安定するまではかなり重くなります。
本来、4K60pまでならGTX1660SUPERでも通用するはずだと考えています。(複雑なエフェクトを多用するなら1080p60まで)
でも私の環境ではCPUがボトルネックになっていたんですよね。タスクマネージャーを監視してみると、グラボは20-30%くらいで余力があってもCPUが70-80%行ってることが多い。他の方のDavinci Resolve検証動画を見てみると、グラボは頑張ってるのにCPUがサボってるっていうパターンが多いのに、私の場合は逆。要するにCPUが古すぎたんですね。
Xeon E5-2697 v2(12コア24スレッド)
わざわざ昔のXeonを使ってる人ってあんまりいないのでピンと来ないかもしれませんが、最近のRyzenでいうとスコア的には2700Xと同等くらいです。24スレッドもありますが、2013年製の古いCPUなので今となってはそこまで良いものではありません。ただ2012年製のi7 3820よりかは遥かにマシです。
i7 3820の場合、最適化メディアを生成すると8スレッド全てが100%に張り付きます。私は、この工程ではどんなCPUでもフル稼働するものだと思いこんでいたのですが、Xeonへの換装後に確かめてみると、75-85%に収まっていました。同一条件では検証していませんが生成速度は倍以上になってると思います。
カット編集だけならもちろん余裕ですが、最近作った動画で重く感じたのはこんな場面でした。
4K映像に、フルHD動画を4枚張り合わせる
更にその4つの動画全てにそれぞれタイマー機能を付ける
これをレンダーキャッシュOFFの状態で再生したところ、 再生速度は6-8fpsになった
フルHD4動画4枚を張り合わせるだけならまだなんとかなりますけど、タイマー(CountDownとかText Timerの類)の処理が意外にも重かった。でもこれはRyzen3900Xとかでも結構重いんじゃないかなぁ?と感じました。
あと、Ryzenで4K以下の動画を扱う場合にはPremiere ProやDavinci Resolveで10スレッドくらいしか使われない現象があるという話もあって、このブログでもちょこちょこ紹介していますが、Xeonでは24スレッドがほぼ満遍なく稼働している印象です。他にも思い当たる節があって、同じアプリでも知り合いの使ってるRyzenだとスレッドが2つしか動いてないのに、私のXeonでは5つも6つも動いてたりするんですよね。RyzenよりIntelの方が動画編集で強いっていう評価があるのはこういうところでのCPUの振る舞いの違いもあるのかもしれないと感じました。
いや、もしかしたら、私の使ってるXeon v2に比べてZen2(第3世代のRyzen)はシングルスレッド性能が2倍くらい高いですから、その分 スレッドの半分が余力を残しているだけという可能性も捨てきれませんけど(笑)
ちなみに、なぜ2020年になってまでわざわざにXeon v2乗り換えたかというと・・・
ソケットが元々LGA2011で、そのまま使いたかった
多スレッドCPUのXeonを使ってみたかった
2019年12月頃からXeon v2世代の中古価格が大幅下落を始めたから
グラボを1660SUPERに買い替えたばかりで、他のパーツを最新にしてもどうせ今度はグラボがボトルネックになるだろうから
ソケット2011に適合するXeonがサーバーで世代交代され始めたとか、AppleのMacPro2019が2013 Lateぶりに登場したとか、その辺の影響もあるかもしれませんね。パソコンを一新するのも手でしたが、なるべく低コストに抑えたかったのでこの選択となりました。
yasu mizu
yasu mizuさんのPCもかなり凄い。4Kの動作検証をされています。
- CPU: Ryzen 9 3900X
- MB: AMD X570
- メインメモリ: 32 GB(DDR4-3200 MHz)
- GPU: NVidia GeForce GTX1080Ti *2枚刺し (11*2=22 GB)
- ストレージ: SSD(M.2)1 TB*2枚=2 TB
ちなみに、私は2020年2月から有償版(Davinci Resolve Studio)に移行しました。
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