マイクの種類

2020年1月19日

「マイクが欲しいけど種類とかサッパリや」という人向けのページです。

形状の種類

ガンマイク

ガンマイクとは、離れた場所から特定の音を収録するためのマイク。テレビ撮影でいわゆる「音声さん」と呼ばれるスタッフが持っているモフモフの付いたあのマイクは単一指向性のガンマイクです。

ピンマイク

  • ピンマイク
  • タイピンマイク
  • ラベリアマイク

ピンマイクもテレビでよく見かけますね。タレントが胸に付けているマイクです。タイピンマイクともいいます。

ハンディマイク

カラオケや学校の体育館で使われるような、手に持つタイプのマイク。

レコーディングマイク

歌手やラジオDJが収録スタジオで声を吹き込む大きなマイク。通常、パピプペポなどの破裂音、声の呼気などで音が壊れないように、マイクの手前にはポップガード(ポップフィルター)という布製などの膜を置きます。
また、固定アームやテーブルからの振動を拾わないようにするため、ショックマウントと呼ばれる台座に乗せて使用します。

ヘッドセットマイク

頭に装着するマイク。手で持たずに使用できるため、コールセンターやゲーム実況者、ボイスチャットなどで使用されます。

バウンダリーマイク

ステージ、舞台の上の演者や楽器の演奏音を収録したり、会議の会話を録音するのに使われます。

構造の違いによる種類

下のリンクページがわかりやすい。

https://www.audio-technica.co.jp/microphone/navi/whatis/index.html

オーディオテクニカによる説明ページ。

ダイナミック型

電源が不要。
ダイナミック型には2つの方式があります。

ムービングコイル方式

ダイナミック型ムービングコイル方式とは、皆が「マイク」と聞いたら真っ先に思い浮かべるであろう一般的なハンディマイクに採用されている方式です。ライブなどで使用されます。

  • 湿度に強い
  • 振動や衝撃に強い、タフ
  • 価格が安い
  • 感度が悪い
リボン(ヴェロシティ)方式

リボン方式は繊細な構造のため、スタジオ収録などで使用されています。

  • 湿度に弱い
  • 振動や衝撃に弱い
  • 価格が高い
  • 感度が良い

ダイナミック型の構造

ダイナミックマイクは、音の振動を振動板(ダイアフラム)に伝えて、ダイアフラムのコイルと磁石を動かすことで電気信号を生み出す方式です。フレンミングの法則を応用しています。(電流・磁界・力)
これと逆のことおこなっているのがダイナミックスピーカーです。

コンデンサーマイク

コンデンサー

電気を蓄えたり、放出したりすることができる素子。

電源が必要。
コンデンサー型にも2つの種類があります。

DCバイアス方式

高電圧が必要で、もっぱらスタジオなどで使われる方式。

エレクトレット方式

電源は必要だが、電池だったり、プラグインパワー(本体から電力を供給)も可能。
一般的なコンシューマー向けの高級品でよく使われていたり、放送アナウンス用としても使われています。

  • 電源が必要
  • 湿度に弱い
  • 衝撃・振動に弱い
  • 価格が高い
  • 感度が良い

コンデンサーマイクの仕組み

コンデンサー型とは、音の振動を電圧の変化に変換して、それを電気信号にする方式です。
ダイアフラムが振動する時、「ダイアフラム側の可動の電極」と「固定板の固定の電極」の2つの電極の距離に変化が起こし、その距離の変化を電気信号化しています。

オススメのコンデンサーマイクはこちらで紹介しています。↓

指向性の違いと種類

指向性とは、どの方向からの音を録るか、を意味しています。

単一指向性

単一指向性とは、ある1つの方向からの音だけをキャッチする方式。
例えば、カラオケで使うマイクは単一指向性です。

単一指向性のコンデンサー式のおすすめマイクは下記リンクで紹介しています。

超単一指向性

単一指向性の中よりも更に局所方向の音を録る方式。これもガンマイクの一種。

無指向性、全指向性

単一指向性とは違い、色んな方向からまんべんなく音を録る方式。

全指向性マイクはこんな場面で役立ちます。

  • カメラの周囲での会話を、マイクの向きに関係なく均質に録りたい時。
  • 環境音を自然に録りたい時。

スマートフォン、アクションカメラ、デジカメになどに取り付けられる無指向性、全指向性の外部マイクはこちらで紹介しています。

端子の種類

フォーン端子

フォーン端子(フォーンコネクタ)はスマホなどのイヤホンジャックに使われている端子です。オス型をフォーンプラグ、メス型をフォーンジャックと言います。

フォーンプラグの種類
名称 外観 極数 入出力 用途
TS端子 黒い帯が1本見える 2極プラグ モノラル ラジオ
TRS端子 黒い帯が2本見える 3極プラグ ステレオ 一般的なイヤホン、ヘッドフォン
TRRS端子 黒い帯が3本見える 4極プラグ ステレオ+マイク ヘッドセット、マイク付きイヤホン等
TRRRS端子 黒い帯が4本見える 5極プラグ ステレオ+マイク+ノイズキャンセル ヘッドセット、マイク付きイヤホン等

6極端子も存在します。(見たことない)

フォーン端子の種類
端子の径 通称 用途
2.5 mm マイクロ(ミニミニプラグ) 小型ラジオ
3.5 mm ミニ スマートフォン、ウォークマンなどの音楽再生機器、ヘッドフォン、PC
4.4 mm
6.3 mm 標準 エレキギター、アンプ、ミキサー

TS端子, TRS端子, TRRS端子

T, R, Sは、端子の先端から順番に、それぞれ端子の部分名を指しています。

T, R, Sの意味
記号 意味
T Tip(先端)
R Ring(リング)
S Sleeve(袖)

例えばTRSだと黒い帯は2本で、この2本に挟まれた部分(リング)は1つだけです。なので先端+リング+袖。もしTRRSだったら、R(リング)は2つ。ということは、黒い帯は3本あります。

4極端子の種類

OMTP

Open Mobile Terminal Platformの略。携帯電話やその他のモバイルデバイスのメーカーと標準について議論するために、モバイルネットワークオペレーターによって作成されたフォーラム

CTIA

Cellular Telephone Industry Associationの略。1984年に設立された携帯電話などの移動体通信や無線通信など、300以上の事業者が参画する国際的な業界団体。

極の役割
OMTP CTIA
1 Left Left
2 Right Right
3 Mic Ground
4 Ground Mic

この2つのタイプでは、3番目と4番目のMicとGroundの順番が違います。

例えばiPhoneのように、多くのマイクはCTIAに準拠しつつが、なかにはAndroidスマートフォン等でOMTPを採用している機種もあります。そういうスマホにCTIAのミニプラグを指してもマイクを使用出来ません。

なので、違うタイプを使用するとマイクが機能しません。アマゾン等で「iPhone用」と謳われているマイク付きイヤホンがあるのはそのためです。「4極プラグやったらどれでも一緒や」というワケではないんですね。

キャノン端子(XLR端子)

キャノン端子は高級マイクに使用されています。フォーン端子よりもホワイトノイズが極端に少なく、良い音質を得やすいのがメリットです。
通常、三角形に並んだ3本のピン(3極コネクタ)で接続します。(3極じゃなくて4極とか6極のも存在しますけど、一般的には3本です)

キャノン端子の高性能コンデンサーマイクはこちらで紹介しています。

ピン端子(RCA端子)

ファミコンとかスーファミ(SFC)みたいなテレビゲームをする時にテレビ差す端子です。(古い)
テレビの場合だと、黄色、赤色、白色のコネクタのうち、赤と白が左右の音声に相当します。白=左、赤=右。ちなみに黄=映像。

こちらの記事ではピン端子のマイクを紹介しています。↓↓↓