ガスオーブンと電気オーブンの違い、設置方法やメリットデメリット

2018年10月13日

オーブンがあれば色んな料理を作ることが出来ます。パン、グラタン、ローストチキン、ピザなどなど。
でも、オーブンにはガスオーブンと電気オーブンがあり、更に加熱方式も様々です。ここではそれらについて紹介します。

オーブンのタイプの違い

ガスオーブン

ガスを燃焼させて空気を熱し、食品を蒸し焼きにする調理器具です。

主に洋食で使われます。料理番組などで、シェフが鳥肉や牛肉の塊を入れているやつ、あれがガスオーブンです。

電気オーブン

基本的にやっていることはガスオーブンと同じですが、ガスではなく電気のチカラで蒸し焼きにします。

一般家庭では、ガスオーブンではなく電気オーブンを備えている場合が多いです。(理由は後述します)

オーブンレンジ

オーブンと電子レンジを合体させた調理器具です。これ一台で蒸し焼きや通常の電子レンジとしての加熱をおこなえます。
オーブンレンジには色んな呼び方があります。

  • 電子オーブンレンジ
  • 電子レンジ機能付きオーブン オーブン機能付き電子レンジ

コンビネーションレンジ、電子コンベック

また、オーブンレンジのうち、両方の機能を同時に使って料理の外側と内側を同時に加熱することも可能な機種もあります。
これをコンビネーションレンジや電子コンベック等と呼びます。呼び方はメーカーによって異なります。(特段の呼び方をせずに、全部一括りにオーブンレンジと呼んでいるメーカーもあります)

  • コンビネーションレンジ(ノーリツ、パロマ製品での呼び方)
  • 電子コンベック(リンナイ製品での呼び方)
  • オーブンレンジ(Panasonic等)
  • コンビネーション・マイクロウェーブ・オーブン(Combination Microwave Oven)
  • コンビネーションオーブン(この表現は違う意味で使われる場合もあるので注意)

コンビネーションレンジは英語でも通用しますが、オーブンレンジは和製英語です。英語圏での一般的な呼び方はコンビネーション・マイクロウェーブ・オーブンだと思いますが、日本ではこのように呼ばれることはありません。
また、日本でのコンビネーションオーブンは、電子レンジ機能を持たない複数のオーブンを合体させた機器を指す場合が多いです。

ちなみに、コンビネーションレンジにはガス・電気どちらのオーブンタイプも存在します。

  • 電子レンジ機能+ガスオーブン
  • 電子レンジ機能+電気オーブン

設置方式の違い

ビルトインオーブン

ビルトインとは「はめ込み式、作り付け」を意味します。
ガスコンロやIHクッキングヒーターの下などに設置する(組み込む)、ビルトインタイプのオーブンのことです。

キッチンと一体化するので、キッチンデザインをスッキリと見せることができます。

このビルトインについて「システムキッチンなどに組み込むなんて、後付けでは施工が不可能」と紹介しているサイトもありますが、そんなことはありません。ちゃんと後からでも設置できます。
ただし、ガス管の向きとかサイズとかで設置できる型式や相性もあるので、設置工事を依頼する業者さんに相談しましょう。

ビルトイン・ガスオーブンのおすすめ製品はこちらでまとめています↓↓

ビルトイン・電気オーブンのおすすめ製品はこちらです↓↓

卓上オーブン

作業台やテーブルの上に置くだけで使うことができるタイプのオーブンです。
扱いとしては、普通の電子レンジと同じように移動させることができます。特に電気オーブンはコンセントとアース線さえあればどこでも使えます。ただし、ガスオーブンの場合はガス栓との接続が必須なので、設置場所についてある程度限定されます。

熱伝達方式、加熱方式の違い

ガスオーブンの加熱方式

自然対流式オーブン

ガスの加熱で下方から空気を温めて、内部の温度差だけで自然対流させる方式です。主に熱源が底面にある方式です。5

熱風循環式高速オーブン(コンベック)

ファンを備えていて、送風で強制的に熱風を循環させることで、自然対流式よりも高速で熱を伝えることができる方式です。コンベックオーブン、コンベクションオーブンともいいます。

ビルトインタイプのコンベック式ガスオーブンのおすすめ製品はこちらでまとめています↓↓

電気オーブンの加熱方式

熱風循環式高速オーブン(コンベック)

ガスオーブンの熱風循環式と同様、ファンで熱風を強制的に循環させるオーブンです。こちらもコンベクションオーブンともいいます。

スチームオーブン

  • スチームオーブン
  • 過熱水蒸気オーブン

などと呼ばれるタイプです。庫内で水を気化させ、更にそれを100℃以上に高めることで、目に見えない高温の水蒸気にして加熱調理します。

唐揚げを作る時には過熱水蒸気を使い、蒸し物を作る時は温度を下げて湯気状のものを出して加熱しています。

ひとくちメモ
  • スチーム(目に見える湯気の状態=粒状の液体)
  • 過熱水蒸気(気体)

厳密にいうと、両者は別モノと言えます。でも一般的にスチームオーブンは両方の機能を持っていますから「同じもの」だと認識しても問題はありません。

ウォーターオーブンと呼ばれるシャープのヘルシオの場合を下の動画で紹介します。↓

水蒸気は元は水なのでガラスを近づければ水滴に変わりますが、100℃以上の高温なのでマッチに火も点けられるし紙も燃えます。これでお肉がこんがり焼けるし、パンもフワフワに焼き上げることができます。水を使っていますが、料理が水でベチャベチャになることはありません。

最近、「油なしでもカラッと揚げ物を揚げることができてヘルシーです!」と謳っているのがこのタイプです。

コンベック、電子コンベック、コンベクション、コンビの違い

  • コンビ
  • 電子コンベック
  • コンベック
  • コンベクション

これらの言葉がゴチャゴチャになって混乱している人がかなり多いようなので説明します。

コンベック=対流

まずコンベックについて。
コンベックは英語のConvect(コンベクト)が語源です。Convectは「対流」を意味します。なので、ファンの回転で熱風を循環させるオーブンのことをコンベックオーブン、コンベクションオーブンなどと呼びます。

英語のコンベクト(convect)

「対流で(熱気を)循環させる」を意味する。動詞。

英語のコンベクション(convection)

「対流式」、「対流」を意味する。名詞。

英語が名詞形か動詞形か、それだけの違いで、意味は同じです。

それぞれの定義

上記をふまえると、あとは分かりやすいと思います。

コンベック
コンベクション

ガスオーブンだろうが電気オーブンだろうが、熱風循環式のオーブンのこと。

コンビ

ガスオーブン+電子レンジのコンビネーションオーブンのこと。
単純にガスオーブンとしても使えるし、電子レンジとしても使える。更に、電子レンジ機能とオーブン加熱を同時におこなうことで外も中も同時に加熱することができる。

ここで重要なのが「コンビネーション=コンベクション機能ではない」ということ。
あくまで「コンビネーション=オーブン機能+電子レンジ機能」であって、「熱風循環式」を意味しない。ただし、コンビネーションレンジは大抵「熱風循環式」である。(だから英語を理解していないと混乱するんだと思う)

電子コンベック

「電子レンジ機能+コンベック(熱風循環式)のオーブン機能」を持つ機器。普通のコンベックオーブンとしても使えるし、普通の電子レンジとしても使えるし、更に併用もできる。電子レンジ機能を併用する場合は内側からも加熱できるので生焼けを防いで時間短縮もできる。

ここでいうコンベックはガスオーブンも電気オーブンも含むが、製品の普及率からいってほぼ「電子コンベック≒コンビネーション」となっている。(と思う)

ビルトインタイプのコンベックオーブン、電子コンベックのおすすめ製品はこちらでまとめています↓↓

それぞれのメリット

ガスオーブンのメリット

ガスオーブンの最大の特徴というか魅力は、火力が強いことです。火力が強いので、予熱時間も調理時間も短いのが利点です。
卓上式の電気オーブンでは出せないような高火力を出すことができます。

魚だってすぐに焼けるのでオーブンに魚のニオイが残りにくいです。だから、魚を焼いた直後にパンなど違う料理を焼いても魚のニオイが移りにくいというメリットもあります。

  • とにかく料理が趣味
  • 調理器具の性能にこだわりたい
  • 大直径のピザ、大きなパンを焼きたい!
  • 大きなローストチキンの皮目をパリパリに本格的に焼きたい!

こういう本格志向、プロ志向の人に向いています。

電気オーブンのメリット

導入が簡単

電気オーブンは電子レンジと同じように扱えることが最大のメリットです。コンセントさえあればいいので、設置が楽です。

また、設置費用がかからないし、故障しても買い換えるだけで済むので、工事不要で手軽に扱えます。

安全性が高い

ガスを使わないのでガスオーブンより比較的安全に扱えます。

それぞれのデメリット

ガスオーブンのデメリット

設置場所に制限がある

ガスオーブンにはガス管と接続ができる環境が必要なため、配置や設置位置に制限があります。

ガスの種類との相性がある

  • 都市ガス
  • プロパンガス

ガスの種類に応じて機器が分けられているため、転用はできません。ただし、内部の部品交換によって転用が可能な場合もあるので、メーカーに問い合わせてみましょう。費用の目安は工賃などを含めて5000円~1万円程度です。

電気オーブンのデメリット

火力が弱い

ビルトインなどの200 Vタイプは別として、卓上式の電気オーブンだとガスオーブンほどの火力は出せません。なので、使用可能になるまでの予熱時間がガスオーブンに比べて長く必要です。また、調理時間が長くかかりやすいです。100 Vの卓上式の場合、予熱時間や調理時間はそれぞれガスオーブンの約2倍かかります。

自宅が200Vに対応しているか確認する方法はこちら。

容量が小さい

もう1つというと、多くの電気オーブンは電子レンジと組み合わせた「電子オーブンレンジ」が主流です。そのため、内容量が大きな製品が少ない。日本の住宅事情ではそもそも置く場所が無いからです。でもビルトインタイプなら、ガスオーブン同様に大容量の製品もあります。

ガス代、電気代、予熱時間

ガスオーブンのガス代

ざっくりした計算だと、例えば1時間使用した場合、1回で税込み35円から60円くらいです。

仕事率で3.5 kW~6 kWです。この数値は製品によります。大抵、高火力を出せる高性能な製品ほど kW数が高いです。(本体価格も高い)

計算式を書いてもたぶん多くの人には分からないので省略しますが、ざっくり1時間でkW×10円かかると思ってください。多くのガスオーブンは4kW以下なので40円~50円くらいになると思います。

でも1時間も使うことってほとんど無いんですよね。パンとか30分で焼けますから。パンを焼くなどして毎週1回30分使ったとしたら、月額で90円程度の計算です。

電気オーブンの電気代

一方、100 Vの卓上電気オーブンを1時間使用した場合は、税込みで27円~38円ほどです。根拠は次の通りです。(※最後までちゃんと読んで)

多くの電気オーブンの出力 W数は100 Vタイプの場合で1 kWから1.4 kWです。
公益社団法人 全国家庭電気製品 公正取引協議会が設定している電気代目安は1 kWあたり27円です。
なので、[27*1=27円]~[27*1.4=37.8円]と算定できます。1時間で約30円として、毎週1回30分使えば、1ヶ月で60円~75円くらいになります。

この計算方法だと、電気オーブンのほうが安く感じられます。
でも実際には、ガスオーブンの方が予熱時間が短いし火力が高いから調理時間も短くなる。一方、電気オーブンは予熱時間が長いし火力も弱いから長時間使用することになります。(約2倍)
それを踏まえると、60円~75円ではなく120円~150円ほどという計算になります。

一般的には、ガスオーブンのランニングコストは100 Vタイプの電気オーブンの約半分程度です。

ただし、電気オーブンが200 Vなら話は別です。200 Vタイプの電気オーブン(大抵ビルトイン)ならガスオーブンと比べて調理時間、予熱時間などで遜色はありません。

ランニングコストも、1回30分とした場合のコストはガスオーブンで25円、電気オーブンでも35円程度と考えることができます。
毎週1回30分使ったとした場合、その差は年間でたった520円です。想像よりかは小さくありませんか?

毎日使うのなら光熱費が大きくなるので、断然ビルトインのガスオーブンを買うべきですが、そうではないならランニングコストよりも本体価格を気にしたほうがいいのではないでしょうか。

タイプ別の予熱時間の目安

予熱時間の目安
タイプ 予熱温度 必要時間 参考資料
ガスオーブン 150℃ 3-4分 1
200℃ 4-5分
250℃ 4-7分
280℃ 8-9分
電気オーブン 200℃ 4分50秒(100 V 2
250℃ 6分(200 V 3
250℃ 14分(100 V 4

オーブンの設置方法

ガスオーブンの設置方法

  • ガス栓
  • コンセント

ガスオーブンを設置するためにはこの2つが必要です。機器の構造と、自宅の接続位置を検討しましょう。あとは2つを繋ぐだけで完了です。
特にビルトインだと、素人には設置が困難です。業者に外注してしまう方が手っ取り早いし、安全です。

当然ですが、火事の原因となる可燃物と距離を取る必要があります。

電気オーブンの設置方法

  • アース線
  • コンセント

電気オーブンの場合はこの2つが必要です。ガス管との接続がないので、ガスオーブンよりかは導入が楽です。

200 V対応か確認が必要

電気オーブンには、主に100 V用と200 V用がありますが、自宅のコンセントの種類によっては、100 Vまでしか対応していない可能性があります。

100 Vよりも200 Vの製品のほうが高価ですが、火力が高いです。もし200 Vの製品を使いたい場合は、自宅のコンセントを確認しましょう。

また、対応させるにはコンセントそのものを交換する必要があります。これには電気工事士の資格が必要です。設置業者や電気屋さんに依頼しましょう。
自宅の現況によって費用は大きく異なります。既に自宅に200 Vが引き込まれている場合は1万円から2万円程度で済みますが、そうではない場合は引き込み工事が必要となり、10万円以上必要な場合もあります。もし100 Vしかないのなら、100 Vでも高性能な製品を買うのが最もお得です。

自宅の状況に合わせてどちらを購入するか選択しましょう。

自宅が200Vに対応しているか確認する方法はこちら。

ガスオーブンのオススメ製品

ノーリツ スイングオーブン NDR514CST 48 L

高速オーブン|取替用キッチン機器|ノーリツ

メーカー公式ページ。

製品詳細
項目 詳細
タイプ ガスオーブン
設置方式 ビルトインタイプ
シリーズ名 スイングオーブン
品番 NDR514C, NDR514CST, NDR514CSV
容量 48 L
最高温度 300℃
対応ガス質、ガス種 13A/12A/LPG
発売日 2015年4月30日

イースト発酵も可能

オーブン内でイースト発酵させることができるので、真冬でも真夏でもパンの発酵を安定しておこなえます。他にも色々機能があります。

  • イースト発酵
  • 保温機能
  • ネクストサイン
  • 省エネ設計
  • ロック機能
  • セルフクリーニング加工

各機能の詳細は公式ページで確認してください。

3色から選べる

3色あります。私が調べた時点では、ブラックが他に比べて3000円~5000円ほど安くで買えました。ただし、愛着とか汚れの目立ち方を考えたら、結局は自分が好きな色が一番いいと思いました。品番とカラーの関係は下の通りです。

  • NDR514CST(ステンレス調)
  • NDR514CSV(シルバー)
  • NDR514C(ブラック)

ガスビルトインオーブンだから場所を取らない

コンロの下などに設置するビルトインタイプのオーブンなので、キッチンを狭くしません。

ビルトインタイプのコンベック式、電子コンベック式ガスオーブンのおすすめ製品はこちらでまとめています↓↓

ガスオーブンに関するより詳細は下記リンクで紹介しています。

電気オーブンのオススメ製品

エレック NE-MS264 26 L

エレック NE-MS264|パナソニック

メーカー公式ページ。

製品詳細
項目 詳細
タイプ 電気オーブン(電子オーブンレンジ)
設置方式 卓上タイプ
シリーズ名 エレック
品番 NE-MS264
容量 26 L
最高温度 250℃
対応ガス質、ガス種
発売日 2017年9月1日

レシピ数が78種類

料理の種類や量に応じて78種類のメニューから最適な火力や時間などの設定を選ぶことができます。

発酵温度も管理可能

庫内を35℃~40℃をキープ。パンを焼く前におこなうイースト発酵が庫内でおこなえます。

電子レンジ機能付き

通常の電子レンジとしても使うことができる一台二役です。

ビルトインタイプのコンベックオーブン、電子コンベックのおすすめ製品はこちらでまとめています↓↓

電気オーブンに関するより詳細は下記リンクで紹介しています。


卓上式はこちら↓↓↓

参考、出典