家庭用ビルトイン電気オーブン200Vのオススメ2選!100Vやガス方式との違いなど
オーブンにはガスで加熱するタイプと電力で加熱するタイプがあります。ここでは電力のみで加熱する「ビルトイン・電気オーブン」を紹介します。ビルトインとは、コンロの下などに埋め込む方式です。
もくじ
ビルトイン・電気オーブンとは何?
- 電気オーブン
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電気オーブンとは、パン、ローストチキン、ローストビーフなどを作る時に使う加熱調理機器のこと。
ガスを使わないので、設置場所の制約を受けにくい。コンセントさえあればどこにでも設置できる。- ビルトイン・電気オーブン
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電気オーブンのうち、キッチン台や作業台に埋め込む(組み込む)タイプのこと。対義語は卓上式で、卓上式は置くだけなので移動させることができる。
一般的には、IHクッキングヒーターの下に設置することが多い。
家庭用の卓上式電気オーブン200 V
「ビルトインではなく、卓上式はないのか?」と思って調べてみました。少なくとも私が調べた限りでは家庭用としては卓上式はありません。
もちろん業務用のはありますよ。一番安いので26万円くらいからありますけど、大抵は冷蔵庫よりも大きくて200万円とか500万円とかします。
200 Vの電気オーブンはビルトインタイプしかないと覚悟してください。
ビルトイン・電気オーブンのメリット・デメリット
ビルトイン・電気オーブンのデメリット
設置場所に制限がある
ビルトイン・電気オーブンならIHクッキングヒーターの下に埋め込むのが一般的です。あるいは流し台の下です。
私は今まで建築士として何千棟もの建て売りの戸建て住宅を見てきましたけど、ごく一般的な家庭のキッチンの場合、「キッチンの下」以外にビルトインの電気オーブンを設置できる場所はありません。これはガスオーブンでも同じことです。
ただガスオーブンとは違ってガス管が不要なので、頑張ればIHクッキングヒーターの下以外(シンクの下など)の場所に置くことは可能っちゃ可能ですが、製品によっては排気連結などの事情もあり、そもそも合理性がありませんからね。置けるとしたら大きなキッチンを持つお家ですね。
設置費用がかかる
業者さんにもよりますが、設置費だけで3万円から5万円かかります。自力で設置できればいいのですが、200 Vに対応させる場合はコンセントそのものを交換する必要があり、これには電気工事士の資格が必要なので、素人がおこなうことはできません。
なのでその場合は必ず設置業者や電気屋さんに依頼しましょう。
ビルトイン・電気オーブンのメリット
オール電化にも対応できる
電気オーブンなら、ガスと電気を利用する従来の住宅だけではなく、オール電化にも対応することができます。
予熱時間、加熱調理時間が短い
「電気オーブン=予熱時間が長い」だと思っている人もいますが、これは正確ではありません。
ビルトインの200 Vタイプなら、電圧が2倍ですから高い火力を得られます。火力が高いので調理時間も半分程度で済み、結果的にはコストはそのままで時間短縮をすることができます。
また電子レンジ機能を使う時は電圧が2倍でも電流は1/2なので、電気代は100 Vと変わりません。(W= V*A)
- とにかく料理が趣味
- 調理器具の性能にこだわりたい
- 大直径のピザ、大きなパンを焼きたい!
- 大きなローストチキンの皮目をパリパリに本格的に焼きたい!
200 Vのビルトイン電気オーブンは、こういう本格志向・プロ志向の人に向いています。
自宅が200Vに対応しているか確認する方法はこちら。
電子コンベックとコンベック
- 自然対流方式
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下方から加熱し、庫内の温度差で自然に対流させる方式。
- コンベック方式
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ファンを使って庫内の熱風を強制的に循環させて料理を加熱する方式。熱風循環式高速オーブンとも言う。
- 電子コンベック方式
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コンベック方式に加えて、電子レンジ機能もすることで内部も同時に加熱する方式。調理時間を短くして生焼けを防ぐことができる。
電気オーブンには電子コンベックが無い
ガスオーブンなら、コンベック+電子レンジを同時に使用する電子コンベックがあるのですが、電気オーブンにはそれがありません。
オーブン機能で電気を使うので、電子レンジ機能を同時に使うことができないからなんでしょうか。あるいは共有している部品があるからとか。真相は分からないんですが、探してみても見つからないんですよね。(メーカーの人に聞きたい)
電気オーブンに関するよくある誤解
電気オーブン=ガスオーブン+電子レンジ?
電気オーブンは電気のみで稼働します。ガスは不要です。本来なら「電気オーブン=必ず電子レンジが付いているわけではない」のですが、備わっているのが普通です。
なぜなら、電子レンジ機能を追加することが簡単だからです。ほとんど同じ値段なのに電子レンジ機能がついてなかったら市場に出しても売れないからどの製品も付けているのではないでしょうか?
電子レンジは電子レンジで別で稼働させたい時もあるので、「2つも電子レンジがあってもなぁ」と思う人もいると思います。でも上記の理由から「電子レンジ機能の無い電気オーブン」は無いと思ってください。私もオーブン・トースターのような「オーブン機能だけを持つ電気オーブン」を探してみたんですけど、見つからなかったんですよね。少なくともビルトイン・タイプには。
電気オーブンの予熱時間は長い?
よく「ガスオーブンは火力が強いし早い、でも電気オーブンは遅い」と言われます。確かに小型で卓上式の電気オーブンは大抵が100 Vタイプで火力が弱いし、予熱にも調理にも時間がかかります。
でも200 Vの製品ならガスオーブンとほとんど遜色が無いし、同等です。
製品にもよりますが、ビルトイン・ガスオーブンの250℃までの予熱時間はおよそ6分~7分程度です。
一方、200 Vのビルトイン・電気オーブンは250℃までの予熱が6分。同等です。グラタン調理も12分。合計で18分です。
ただし、卓上式の100 Vタイプの電気オーブンだと予熱に14分、グラタン調理も20分で合計34分。その差は約2倍です。夕飯の用意をしているときに「あ、予熱し忘れてた!」で6分ならまだ待てますが、14分は結構つらいものがあります。1
200 Vは電気代が高い?
電気オーブンには100 Vの製品と200 Vの製品があります。
200 Vって聞くと、電圧が2倍だし電気代も2倍になりそうなイメージがあります。でも実際には使用時間が約半分になるので電気代はほとんどかわらず、調理時間が短くなるので効率的になります。
電子レンジ機能を使うときも、電圧が200 Vのぶん、電流が半分に抑えられているので同じ時間使用した場合は100 Vの電子レンジと差がありません。電力(ワット)=電圧(ボルト)×電流(アンペア)
ビルトイン・電気オーブンの電気代とガスオーブンのガス代、ランニングコストの差は?
- 200 Vのビルトイン・電気オーブン
- ビルトイン・ガスオーブン
この2つを比較した場合。結論から言うと・・・
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調理時間、予熱時間、火力などの性能はガスオーブンも電気オーブンも同等。
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ランニングコストはガスオーブンのほうが安い。(30%~50%ほど安い)
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でも週1回使う程度なら、そのランニングコストは1年で500円強(1000円以下)だから、お金を気にするならむしろ本体価格を気にした方がいいと思う。
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毎日使うならガスオーブンの方がお得。
一応根拠を書くとこうです。↓
おおよその目安としては、それぞれ200℃で調理するとして、ガスオーブンを1時間使用したら40円~50円。電気オーブンなら70円くらいです。
でも200℃で1時間も調理することってあんまり無いんですよね。予熱時間を含めてもグラタンで18分、フランスパンで30分、ローストビーフでも40分。実質的には1回の使用では20分~30分の使用になるので、1回30分とした場合のコストはガスオーブンで25円、電気オーブンでも35円程度と考えることができます。
つまり1回の差額は10円くらい。毎週1回30分使ったとした場合、その差は年間でたった520円です。想像よりかは小さくありませんか?
ビルトイン・電気オーブンでの調理時間
上でも説明しましたが、実際どれくらい調理時間が必要かというと。
ビルトイン・ガスオーブンの250℃までの予熱時間はおよそ6分~7分程度です。2
一方、200 Vのビルトイン・電気オーブンは250℃までの予熱が6分。同等です。グラタン調理も12分。合計で18分です。
これが卓上式の100 Vだと予熱に14分、グラタン調理も20分で合計34分。その差は約2倍です。1
200 Vタイプは、100 Vタイプと比べても電気代が変わらず、半分の時間で調理ができます。
おすすめ製品ランキング
- 加熱方式がコンベック方式であること。
- 大容量であること。
- なるべく本体価格が安いこと。
こういう条件で調べた中で、特に優れていると思ったのが下の2製品です。
2位: パナソニック NE-DB701・NE-DB700P
- IHクッキングヒーター ビルトイン 電気オーブンレンジ
- 200V
- 熱風循環方式
- 2段調理
- 3つ星 ビストロ NE-DB901|パナソニック
-
メーカー公式ページ。
項目 | 詳細 |
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タイプ | 電気オーブン |
設置方式 | ビルトインタイプ |
シリーズ名 | |
加熱方式 | コンベック |
品番 | NE-DB701P、NE-DB701WP、NE-DB700P、NE-DB700WP |
容量 | 33 L |
最高温度 | 250℃ |
対応ガス質、ガス種 | |
発売日 |
発酵温度も4種類から設定可能
30・35・40・45℃、4つの温度から発酵温度を選ぶことができます。
加熱温度は110℃~250℃
予熱時には最高で300℃まで出すことができます。「電気オーブンは火力が弱い」と思っている人もいますが、200 Vなのでガスオーブン並みの火力があります。
250℃まで出せれば大体どんな料理も不足なく調理できます。
1位: パナソニック 3つ星 ビストロ NE-DB901
上で紹介したNE-DB700Pなどの上位互換です。
- IHクッキングヒーター ビルトイン 電気オーブンレンジ
- 200V
- 熱風循環方式
- 2段調理
- 3つ星 ビストロ NE-DB901|パナソニック
-
メーカー公式ページ。
項目 | 詳細 |
---|---|
タイプ | 電気オーブン |
設置方式 | ビルトインタイプ |
シリーズ名 | 3つ星 ビストロ |
加熱方式 | コンベック、スチーム |
品番 | NE-DB901 |
容量 | 33 L |
最高温度 | 250℃ |
対応ガス質、ガス種 | |
発売日 | 2009年7月1日 |
電子レンジ機能は1000 W
電気オーブンの電子レンジ機能って、ビルトインでさえ600 W程度しか無いものもありますが、この製品は1000 Wありますから、短時間で温めることができます。
NE-DB901とNE-DB701PやDB700Pとの違い
それぞれの性能は結構似ています。調理温度は110-250℃、電子レンジは1000 W、庫内は33 L、共通項は多いです。
下記の機能は、NE-DB701PやDB700Pには無いけどNE-DB901には備わっている機能です。
- 両面グリルでヘルシー調理
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上下から同時に加熱できるので、お肉などの料理を途中で裏返す必要がありません。
- スチーム機能(スチームショットのボタン付き)
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低温スチーム(30℃)から過熱水蒸気(MAX:370℃)までスチームの加減を調節できるので、解凍、温め、加熱調理、色々と使えます。
スチーム機能がないオーブンだと、庫内が乾燥してパンが上手に焼けなかったりもしますから助かります。
この機能がないオーブンで湿度を上げたいからといって自前で焼き石に水を掛けたりする人もいますが、故障の原因になるのでどのメーカーもそういう行為を禁じてます。
なので公式にこういう機能があるのはとても安心できます。 - ワイド&ホワイトバックライト液晶
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高級感のあるワイド&ホワイトバックライト液晶でメニューを選択できます。まぁこの機能自体は料理に直接影響はありませんが外観はオシャレです。
ガスオーブンと電気オーブンの違いについては下記リンクを参照してください。
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