Insta360 One RやOne Xに最適なmicroSDカードはコレ!

2020年1月28日

Insta360 One RやOne Xに使うmicro SDカードはどれでもいいわけではありません。

「SDカードの転送が遅すぎます」問題

Insta360 One Rについて色々調べている中で、「SDカードの転送が遅すぎます」という警告、エラーが発生するという情報が日本の国内外問わずいくつかネット上で見られます。

しかもこの現象は2020年に発売されたOne Rだけではなく、2018年に登場したOne Xでも起こるそう。

最低でもこのmicroSDを買うべき

で結論は次の点。

  • ビデオスピードクラスがV30以上の製品(最低書き込み速度が保証されてる製品)

  • 出来ればSanDisk製(メーカー動作確認済のカードとしてSanDisk製が多く挙げられているから無難)

  • 256 GB(128 GBだとデータ管理がせわしない)

  • (定期的にInsta360の本体でフォーマットすること)

要するにこれです。↓↓↓

で、メーカーの確認では512 GBが見られなくて、カメラ自体が512 GBまで認識できるのか不安だったんですが、人柱となるべく買ってみました。これ。↓↓↓

結果としては512 GBでも問題なく動作しました。私が買ったのはExtreme pro版(黒いカード)ですが、無駄に高いのでProじゃなくてもいいです。

256 GBだと6~7時間録画可能ですが、512 GBなら12時間録画可能です。カメラ上では12h1(残り録画可能時間が12時間1分)と表示されていました。1日中回しっぱなしにしたいとか、旅行で数日分撮りたい人にはこちらが断然オススメです。

Insta360 ONE R起動時にも表示される

Insta360 ONE Rの新ファームウェア v1.0.13からは、本体起動時に「Tips: 操作の安定性確保のために、V30のSDカードを使用してください」と画面表示されるようになりました。

SDカードに関する規格は色々あって、何が何だかわからなくなります。以下で整理していきます。(↑の製品買う人はもう読む必要ありません)

Insta360が推奨するmicroSDカード

公式ページを見てみるとInsta360は次のように案内していました。使用すべきMicroSDカードの各規格は次の通りです。

メーカーが推奨するmicroSDカード
機種 インターフェース(microSDカードの規格) ビデオスピードクラス 最大容量
One R UHS-I V30 256 GB
One X UHS-I V30 256 GB
  • UHS-I
  • V30

つまり、最低でもこの2つを満たす必要があります。でもV30なら、必然的にUHS-Iなります。

One XもOne Rも、同じクラスのSDカードを推奨しています。

最大容量

最大容量はOne RもOne Xも256 GBです。それ以上の容量だと正常に稼働しないとか、256 GBまでしか認識しない可能性があります。

別に64 GBとか128 GBでもいいんですよ?でも128 GBだと5.7K映像はたぶん2~3時間くらいの撮影で一杯になるし、どうせ買い足すハメになります。差し替える手間とか途中で途切れるデメリットを考えたら、どう考えても最低256 GBです。

追記

上でも触れましたが512 GBでも認識できました。

ビデオスピードクラス

これは最低書き込み速度の性能を保証する規格です。録画で書き込み速度が追いつかないとエラーやコマ落ちが発生するためです。

  • V90(最低書き込み速度90 MB/s)
  • V60(最低書き込み速度60 MB/s)
  • V30(最低書き込み速度30 MB/s)
  • V10(最低書き込み速度10 MB/s)

V30が必須

メーカーのページ(One Xで使えるSDカードの種類)を見てみると、動作確認済のSDカードは全てV30です。

ネット上ではA2規格のMicro SDカードを買ったら改善が見られたという報告も見られました。トラブルが発生している人はV30のmicroSDカードを使用していない可能性があります。

追記

V30で録画が安定していても、カメラ本体が熱暴走で落ちる場合もあります。

インターフェース規格のUHS-IとかUHSスピードクラスのU3って何!?

  • インターフェース規格のUHS-I
  • UHSスピードクラスのU3

たぶん多くの人はここで混乱します。私もそうでした。

「UHS◯◯」というものには、次の2つがあります。UHSはUltra High Speedの略。

インターフェース規格
  • UHS-II(格上)
  • UHS-I

UHS-IIのほうが格上ですが、Insta360はUHS-Iで動作可能としています。

UHSスピードクラス
  • U3(格上)
  • U1

で、このページではUHSスピードクラスU3の話しかしません。U1というのはV10以下でショボいからです。

それぞれ別の規格です。

UHS-IとUHS-IIの互換性

  • UHS-II(格上)
  • UHS-I

理論上は互換性があります。UHS-IIにすると最低書き込み速度も必然的にV60以上になります。

ただし、調べた限りではInsta360の製品がUHS-IIに対応しているという記述がみつかりませんでした。Insta360の本体が対応していない場合は本体がボトルネックになりますから、UHS-IIを使ってもUHS-Iとしか認識されず、その恩恵を最大限受けられない可能性があります。

予算がある人はUHS-IIを買ってみては?程度には勧められます。将来性もあって次世代の製品でも使い回せますからね。でもそこまで積極的にオススメするほどではありません。そもそも現状だと価格が高いし、あんまり売ってなくてAmazonとかで手に入りにくいですから。

まぁ、もし買うんだったらこれでしょうか?↓↓↓

UHSスピードクラス

  • U3(格上)
  • U1

インターフェースの規格であるUHSスピードクラスにはこの2つがあります。で、このページではUHSスピードクラスU3の話しかしません。U1というのはV10以下でショボいからです。(さっきも言った)

  • U1は買ったらダメ
  • 買うならU3
  • だけどその中でもV30を買うこと

U-3とV30の違い

上の話とちょっと重複しますが、それぞれ違う規格です。

U3ってのはかなりざっくりした規格で、U3の中にV90~V30があると思って下さい。例えば、U3が「2000年代」だとしたら、V30は「2003年」でV90は「2009年」みたいな感じ。

なのでU3で且つV30の製品もあれば、U3だけどV30じゃない製品もあります。ただし、V30なら確実にU3です。

「大根(V30)は野菜(U3)」だけど「野菜(U3)は大根(V30)」とは言えないよ~みたいな話です。

Insta360 One RやOne Xの場合、単にU3ではダメだったという情報を確認しています。V30が必要です。

A1とA2の違い

メーカーはA1でもA2でも動作確認済みです。

A1とA2の違い
アプリケーションパフォーマンスクラス 最小ランダム読み取り 最小ランダム書き込み 最小の持続的順次書き込み
Class 1 (A1) 1500 IOPS 500 IOPS 10 MB/s
Class 2 (A2) 4000 IOPS 2000 IOPS 10 MB/s

IOPS (Input/output operations per second, 入出力操作毎秒)

A2の最小書き込み速度はA1の4倍です。あくまでこれは理論値ですが、圧倒的に違います。より安定した動作を得たいなら、やっぱりA2のほうが安心ですよね。

この速度については「そんなに変わらんよ」という話もありますが、結果がどうあれ、A1買ったけど重くて「やっぱりA2買えば良かったー」と後悔して買い直すよりも経済的だし、なによりスペック上ではそれなりに恩恵を得られます。価格もそんなに大差ありません。だから最初からA2を買うべきだと思うんです。ごちゃごちゃ考えてることもコストなんですよね。

Insta360本体でフォーマットすること

PCなどから違う形式でフォーマットをすると、正常に動作しません。必ず本体のメニューからフォーマットすること

また、単に録画→データ削除を繰り返すだけじゃなくて、フォーマットしてmicroSDカードを定期的にリフレッシュすることをメーカーは推奨しています。そのほうが動作が軽くなったり安定するみたいです。

トラブルの報告

どの報告も10秒~15秒くらいで録画が強制終了するという同じトラブル。

報告事例1

(英語のページです:)Memory Card issues with ONE X

ただしこの英文を読んでみると、トラブルが発生した時に使用していたLexar製のMicroSDカードはV30未満だったようです。スレッドの主はU3とV30が同一だと誤認しています。この手の話を中途半端に聞きかじって「Lexar製は避けるべき」だと思っている人もいるようですがそれは誤りです。

報告事例2

ドリキンさんもそれを指摘しています。SDカードの詳細は不明ですが、ドリキンさんの場合は結構良いSDカードらしい。それでもトラブルが起こるそうで、コメント欄では「ソフトウェアのバグな気もしないでもないです(笑)」と仰っています。(13分50秒から)

報告事例3

これは私自身の経験。V30のカードを使用していても、長時間録画で本体の温度が高い状態だと録画開始から数秒で録画停止になることはよくあります。ちなみに私はGopro MAXも持っていますが、Insta360よりは少ないもののGoproでも熱落ちはあります。

しかも、その警告表示時間がめっちゃ短くて、気付いて読むまでに消えてしまう。そして録画が止まるので、何が原因だったのか分からず「熱暴走かな?」と思ってしまうこともあるようです。というワケで買うならコレだという結論に至りました。↓↓↓

じゃあGoproが良いのか?

最後に余談ですが、私はInsta360 One RもGopro MAXも両方持っています。

トラブル事例を見ると「Insta360はダメ、Gopro MAXにしよう」ともなる気持ちも分かりますが、Gopro MAXも持っている私からすると熱落ちはGoproのほうが落ちにくい印象はあるもののトータルではInsta360のほうが満足度は高い。

Gopro MAXは360度映像をクロップして書き出すのにスマホで操作をする必要があって、全部PCで操作したい私にとってはストレスでした。360度映像を動画編集ソフト上でクロップすることも可能ですが結構面倒です。一方、Insta360はInsta360 StudioというPCソフトがあるので助かります。ソフト面では圧倒的にInsta360のほうが使いやすい印象がありますね。