除湿機の方式、排水方式の違い
エアコンの除湿機能だけではなくちゃんとした除湿機があれば、梅雨でもベタつかないサラサラした居住環境を手に入れることが出来ます。
ここでは方式別の性能の違いや効果を説明します。
排水方式の違い
タンク排水方式
どの除湿方式だとしても、貯水タンクに溜まった水を定期的に捨てるタンク排水方式が標準的です。
タンクの排水頻度、満杯になるまでの時間
- タンクの容量
- 部屋の湿度
- 除湿器の性能
- 設定している強さ
これらの使用状況、環境によって異なりますが、2~6時間程度で満杯になります。面倒な排水の頻度を減らしたいなら、なるべく大きいタンクを持つ除湿器を買ったほうがいいでしょう。
連続排水方式
どの除湿タイプでも、製品によってはホースを接続して「連続排水」できる製品もあります。溜まった水はホースから勝手に排水されるので、タンクの水を自分で捨てる必要がありません。
ただし、一般家庭ではあまり実用的ではないんですよね。ホースを接続したとしても、ホースの排水口は本体より低い位置である必要があるし、そもそもホースの取り回しが難しいんです。
ホースを使って「連続排水」可能となる設置場所は、例えば近くにコンクリート土間や排水桝・排水側溝がある場所や、洗濯機の排水口から排水できる脱衣所などです。なのでちょっと置き場所に制約を受けます。
除湿方式の違い
除湿方式にはヒートポンプ方式、デシカント方式、ハイブリッド方式の3つのタイプがあります。どの方式だとしても貯水タンクに溜まった水を定期的に捨てるか、ホースを接続した連続排水が必要です。
ヒートポンプ方式(コンプレッサー方式)
部屋の空気を冷やして結露起こし、その水分をタンクに貯水することで除湿する方式です。これはエアコンと同じ方式です。(エアコンの場合は結露水を室外へ排出しています、つまり連続排水方式です)
- メリット
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- 夏場の25℃以上の高室温で高い除湿効果を得る
- コストが安い(デシカント方式の半額)
- 除湿時の室温上昇が小さい(1℃)
- デメリット
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- デシカント式に比べて冬場は能力が低い
- 動作音が大きい
ヒートポンプ方式(コンプレッサー方式)、ハイブリッド方式のおすすめの除湿乾燥機については下記リンクで紹介しています。
デシカント方式(ゼオライト方式)
ゼオライト(乾燥剤)で吸水し、除湿する方式。湿った乾燥剤をヒーターで再度乾燥させてから繰り返し使います。
- メリット
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- 冬の低室温でも除湿能力が高い
例えば冬場に部屋を温めることができないエアコンがない部屋(風呂場、脱衣所、サンルーム、納戸など)で雨天時や冬場に洗濯物を乾かしている人はデシカント方式かハイブリッド方式の方がおすすめです。
- デメリット
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- 室温が上がりやすく夏場の使用には不向き
- ヒーターを使うので電気代が高い
ハイブリッド方式
ヒートポンプ式、デシカント式の両方の機構を持ち、一年中、高い除湿能力を持つのが特徴です。
- メリット
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- 夏でも冬でも一年中使える
- デメリット
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- コンプレッサー式とデシカント式両方の機能を備えているため本体が大きい
- 本体価格が高い
- 冬場の電気代が高い
ハイブリッド方式、ヒートポンプ方式(コンプレッサー方式)のおすすめの除湿乾燥機については下記リンクで紹介しています。
加湿もしたいなら除加湿空気清浄機がオススメ
梅雨のジメジメは除湿機だけで対応できます。でも冬の加湿にはやっぱり加湿機が必要です。しかも、出かけている時は暖房をOFFにする人は多いでしょう。でもそうすると部屋の温度が下がるので除湿をしなければ部屋が結露し、サッシ周りにカビが生えやすくなります。
なので、実は冬場でも除湿機が必要になるんですよね。
実は、除湿機、加湿機、空気清浄機の3つの機能全てを備えている「除加湿空気清浄機」というものがあります。
あまり馴染みが無いのは、取り扱っているメーカーが少ない、少し高価なせいかもしれません。それぞれを個別に購入するのと本体価格はそこまで大差はありません。
邪魔になるから部屋に機械を2台も置きたくない人は、1台で3役こなせる除加湿空気清浄機を買った方がいいです。
一方、除湿機と加湿空気清浄機の2台体制にするのも1つの方法です。この場合、場所を取るし、電気代も多くかかりますが、それぞれの品揃えが豊富なので好きな方式の製品を組み合わせて使うことが出来るし、衣類乾燥用にも使えるし、連続排水も出来るのがメリットです。ただし、場所を取る、電気代が多くかかるなどのデメリットがあります。各性能にこだわりたいなら2台体制がオススメです。
除加湿空気清浄機については下記リンクで紹介しています。よかったら併せて読んでみてください。
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