防塵IPと防水IPXの等級一覧

電気機械器具の外郭による保護等級(JIS C 0920)で定められた等級の一覧ページです。

IP(International Protection)とはJIS(Japanese Industrial Standards, 日本工業規格)で規定された防水や防塵の程度についての等級。

IPとIPXの表記ルール

防塵、防水の順で表記し、どちらかを省略する場合は「X」を挿入する。

  • IP6, IP6X: 防塵等級6、防水等級省略を意味する
  • IPX8: 防塵等級省略、防水等級8を意味する
  • IP68: 防塵等級6に加えて、防水等級8を意味する

片方の性能をXとして省略した場合でも、それはあくまでも表記を省略しているだけであって、性能の有無を意味するわけではありません。
例えば、IPX8だからといって「防塵性能が無いわけではない」ということ。

IP:防塵保護等級

IP防塵等級
保護等級 性能 形態
IP0 特に保護がされていない
IP1 直径50mm以上の固形物が中に入らない 握りこぶし程度を想定
IP2 直径12.5mm以上の固形物が中に入らない 指などを想定
IP3 直径2.5mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
IP4 直径1mm以上のワイヤーや固形物が中に入らない
IP5 有害な影響が発生するほどの粉塵が中に入らない 防塵形
IP6 粉塵が中に入らない 耐塵形

IPX:防水性能に対する保護等級

IPX防水等級
保護等級 性能 形態
IPX0 特に保護がされていない
IPX1 鉛直から落ちてくる水滴による有害な影響がない 防滴I形
IPX2 鉛直から15度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない 防滴II形
IPX3 鉛直から60度の範囲で落ちてくる水滴による有害な影響がない 防雨形
IPX4 あらゆる方向からの飛まつによる有害な影響がない 防まつ形
IPX5 あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない 防噴流形
IPX6 あらゆる方向からの強い噴流水による有害な影響がない 耐水形
IPX7 一時的に一定水圧の条件に水没しても内部に浸水することがない 防浸形
IPX8 継続的に水没しても内部に浸水することがない 水中形
  • 噴流: IPX5、IPX6
  • 防浸: IPX7、IPX8

噴流と防浸はそもそも性質が異なるため、両方を併記する場合もあります。(例: IPX5/IPX7、IPX6/IPX8など)