Davinci ResolveでのFHD60p映像編集用CPUオススメ2選
Davinci ResolveでFHD60pまでの動画を編集するならどんなCPUがいいのか、まとめました。
もくじ
4Kはまだちょっと早い
例えばYoutube向けに編集しようとするなら、個人的には4Kはまだ早いと思っています。その理由は主に2つ。
- Youtube視聴者の多くが4K再生機器を持っていない。(スマホはFHDかFHD+が主流)
- Insta360やGoPro Maxなど全天球カメラが4Kに対応していないから。(録画時は6Kでも、画角を切り抜く時点でフルHDになってしまう。普通のGoPro HERO Blackは対応してるけど)
だったらとりあえずはフルHDに対応できれば十分なのではないか?と思うのです。4K60p以上に対応させようとなると、CPUだけではなくグラフィックボードも高性能品にする必要がありますからね。
- メモ:360度カメラ映像のクロップと書き出しと画質維持
例えば360度カメラの5K映像の一部の画角を切り抜いたら、その時点でフルHD+α程度の解像度しかありません。でもそれをあえて広角気味に切り抜いた上で4K画質で編集、書き出し、アップロードする人もいます。そのほうが「+α」の分だけ画質を維持できるからです。そういうテクニックを使うなら、現状でも4K編集は必要と言えます。
Intel Core i5-12600KF
- Intel Core i5-12600KF
Intel公式ページ。
Intel Core i5-12600KFは2021年Q4に登場したIntel第12世代CPU。
LGA1700、10コア16スレッド
同時期に出た上位モデルのCore i9-12900KFの16コア24スレッドに比べると、10コア16スレッド(Pコアが6コア、Eコアが4コア)というのは自作erにとって少し物足りなく感じるかもしれませんけど、PassMarkでのスコアは約27000。これはXeon Gold 6226R(2020年Q2)とかXeon W-2195(2017年Q4)と同等のスコアです。きっとワークステーションとしてマルチタスクをこなす安定性とかも考慮すれば流石にXeonには負けるんでしょうけど、それを考慮してもこの価格帯で入手できるというのは本当にありがたい。
しかも、LGA1700は2021年に登場したソケットなので、新しい製品が出て換装できるチャンスがあることを考えると、将来性も悪くない。
KとKFの違いはiGPUの有無
- 12600K(iGPU有り)
- 12600KF(iGPU無し)
高性能グラボを積んでCPUをオーバークロックする場合、iGPUが足かせになる場合もあるので、KFを推したい。
KFは自作erとかに好かれるタイプです。ちなみにRyzenも語尾がXのシリーズは内蔵GPUは非搭載です。(語尾がGの場合は内蔵有り)
iGPUのせいでDavinci Resolveが動かない?
海外のフォーラムなんか見てみると、「Davinci Resolveが動かないのは多分iGPUのドライバーのバージョンのせい、ドライバー更新したら動いた」と報告する人も見かけました。
この辺はソフトの修正でどうこうで解決できそうなことなので、あんまりあーだこーだと言いたくはないんですが、「避けた方が無難そうだな」と感じたので紹介しておきます。
あと、デリバーの時にネイティブ指定だったらiGPUがあるほうが何か効率良くなりそうな印象もあるんですけど、どれくらいなのか未知数ですし、上記のトラブルとか編集時のスペックを優先するならKFの方がトータルで無難なんじゃないかな?と思います。1
ということで12900KFを推したい。
Ryzen 7 5800X
「なるべく安くで!」という要望の場合、以前ならRyzen 7 2700Xも1つの選択肢として推せましたが、2022年以降は流通も細って価格も変動していて推しにくい。そこで代わりに推したいのが5800X(2020年Q4)です。
- AMD Ryzen™ 7 5800X デスクトップ・プロセッサー
AMDの公式ページ。
8コア16スレッド
TDP 105 W。L3キャッシュは32 MB。(ちなみに私が使ってるXeon E5-2697V2のL3キャッシュは30 MB)
PassMarkのスコアだけ見れば、Threadripper 1950X(16C/32T, 2017年Q2)よりも少しだけ上。FHDだけでなく、4Kにも対応可能なスペックです。
2022年後半にもAM4でRyzen 7 5800X3D投入
2020年の時点では「さすがにそろそろAM4も終わるんじゃない?」と思ってたんですが、
という記事が出ています。
しかもL3キャッシュ:96MB(32MB 2Dキャッシュ+64MB 3D V-Cache)という、今までとは異次元の容量なので、ビデオグラファーにとってはとても恩恵が大きいように感じます。
AM4世代では恐らく最後のCPUとなりうるとは言われていますが、購入を急いでいない人はこれを待つのもアリだと思います。
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