Davinci Resolveで4K60p映像編集用CPUオススメ2選
こういう人を軸にしてまとめます。
- Davinci Resolveで10bit 4K60pまでの映像を編集したい
- 編集モニターは4K or FHD(1920*1080)で、編集時のタイムライン画質は最悪FHDで折れても良い
そもそも「Davinci Resolveに必要なCPUってどんなの?」とか、「Davinci ResolveでのCPUの役割って何?」みたいな疑問点は下記リンクで紹介しています。
もくじ
AMD Ryzen 9 5950X
- AMD Ryzen™ 9 5950X デスクトップ・プロセッサー
AMDの公式ページ。
5950Xを推す理由を要約するとこんな感じ。
PCIE gen4に対応しているから。
シングルスレッドスコアは5900Xとかに比べると若干低いけど、マルチスコアはかなり高いから。
L3キャッシュが大きいから。
16コア32スレッド
対抗できそうなCPUとのベンチマークを比較。
製品 | 参考スコア | コア | スレッド | L1キャッシュ | L2キャッシュ | L3キャッシュ |
---|---|---|---|---|---|---|
AMD Ryzen Threadripper 3970X | 63980 | 32 | 64 | 2MB | 16MB | 128MB |
Ryzen 9 5950X | 46167 | 16 | 32 | 8MB | 64MB | |
Ryzen 9 5900X | 39500 | 12 | 24 | 6MB | 64MB | |
Ryzen Threadripper 2990WX | 32403 | 16 | 32 | 3MB | 16MB | 64MB |
Ryzen 7 5800X | 28442 | 8 | 16 | 4MB | 32MB | |
Core i9-12900KF | 40466 | 16 | 24 | 14MB | 30MB | |
Core i7-12700KF | 33068 | 12 | 20 | 12MB | 25MB | |
Xeon E5-2697 V2 | 14000 | 12 | 24 | 512KB | 3MB | 30MB |
- 5950X、5900XはL3キャッシュが64MB、ちなみに5700Gは16MB。
- 5950Xや5800XはPCIE gen 4.0対応。5700Gなどの非Xシリーズは3.0までなので将来性が低い。
おそらくFHDの編集なら10スレッド程度しか稼働しないので、それだったら10スレッド以上且つシングルスレッド性能の高いCPUの方が動作は軽いと思います。例えば5800Xとか5900Xの方がコスパが良いということです。
でも4Kだともっとスレッドを使うし、動画編集時はいろんなソフトを並行で使うことも多いので5900Xでも物足りなくなってくると思います。なので5950Xを推したい。
7950Xが出てからはどうかというと、それでも5950Xを推したい気持ちがあります。こんな感じ↓↓↓
CPU | コア | PCIe | レーン | RAM | L2 | L3 | TDP | Turbo | iGPU | プロセス |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
13900KF | 24C32T(8P+16E) | PCIe5 | 20 | DDR4+DDR5 | 32MB | 36MB | 125W | 315W | N/A | 10nm |
12900K | 16C22T(8P+8E) | PCIe5 | 20 | DDR4+DDR5 | 14MB | 30MB | 125W | 220W | UHD770 | 10nm |
7950X | 16C32T | PCIe5 | 24 | DDR5 | 16MB | 64MB | 170W | 230W | Radeon Graphics 2c | 5nm |
5950X | 16C32T | PCIe4 | 24 | DDR4 | 8MB | 64MB | 105W | 130W | – | 7nm |
- 7950XでL2キャッシュが2倍になった&DDR5対応となったのは嬉しい。将来性もある。
- ただし、DDR5構成はメモリ等他のパーツでコストがかかる。
- 7950Xのほうがパフォーマンスが高いのは確かだけど、TDPも高くて、消費電力で誤魔化してる印象もある。
- 一方、5950XのほうがTDPが低い。
- しかも実勢価格では5950Xのほうが20%ほど安い。
- 既にAM4のマザーボードにDDR4で組んでいるなら、5950Xのほうが楽だし安い。
- 以上より、新規で組むなら7950Xのほうがパフォーマンスが高いしオススメ。
- 一方、コストを優先したいとか、既にAM4の構成だとかDDR4メモリを持て余しているなら5950Xのほうがオススメ。
Intel Core i9-13900KF
- インテル® Core™ i9-13900KF プロセッサー
インテル® Core™ i9-13900KF プロセッサー (36M キャッシュ、最大 5.80 GHz) 仕様、機能、およびテクノロジーに関するクイック・リファレンス。
今年もインテル頑張ってる
2021年末までの数年間のインテルは惨憺たるものでしたが、2022年は久々に強いインテルを見た気がします。なにせ各種ベンチマークでもRyzenを超えてきてますからね。Intelがんばっtel!!
しかも2023年も頑張っtel!!
PCIE gen5にも対応
Ryzen gen3でもPCIE gen4までしか対応していませんが、IntelはGen5にも対応。すぐにどうこう恩恵があるわけではありませんが、長年使用するなら将来性は確保できます。
4K再生時のタスクマネージャー
下の動画は13900KFではなく、12900Kですが参考程度にこちらを見てください↓(3分49秒から)
4K24pだと再生直後のスパイクが50%ほどに見えますが、Pコア(重い処理を担うコア)は半分以上は遊んでいて余力がある様子。
更に、4K60pでも60%ほどで、グラフィックボード(RTX3090)よりも余力がありそう。動画素材はSony α7S3による422の8bitと10bitですが、大差はありません。
KとKFの違いはiGPUの有無
- 13900K(iGPU有り)
- 13900KF(iGPU無し)
高性能グラボを積んでCPUをオーバークロックする場合、iGPUが足かせになる場合もあるので、KFを推したい。
KFは自作erに好かれるタイプです。ちなみにRyzenも語尾がXのシリーズは基本的に内蔵GPUは非搭載です。(語尾がGの場合は内蔵有り、他例外あり)
インテル製GPUのグラボ(Intel Arcグラフィックス)を使うのであれば13900KのようにiGPUを搭載している方がパフォーマンスは上がる(とインテルが謳ってる)んですが、NVIDIA製とかを使う場合についてはiGPUの有無がどこまで影響するかはわからない部分も正直あります。
iGPUのせいでDavinci Resolveが動かない?
海外のフォーラムなんか見てみると、「Davinci Resolveが動かないのは多分iGPUのドライバーのバージョンのせい、ドライバー更新したら動いた」と報告する人も見かけました。
この辺はソフトの修正でどうこうで解決できそうなことなので、あんまりあーだこーだと言いたくはないんですが、「避けた方が無難そうだな」と感じたので紹介しておきます。
あと、デリバーの時にネイティブ指定だったらiGPUがあるほうが何か効率良くなりそうな印象もあるんですけど、どれくらいなのか未知数ですし、上記のトラブルとか編集時のスペックを優先するならKFの方がトータルで無難なんじゃないかな?と思います。2
ということで13900KFを推したい。
そもそも「Davinci Resolveに必要なCPUってどんなの?」とか、「Davinci ResolveでのCPUの役割って何?」みたいな疑問点は下記リンクで紹介しています。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません